皆さんこんにちはフィジオライオンです。
現在、急性期病院で理学療法士として働いて9年目となります。
初投稿になります。
拙さ全開ですが、お付き合いいただけたら幸いです。
初投稿のテーマは脳卒中患者の筋力トレーニングです。
当ページのKey Questionは、
- 脳卒中患者に対する『筋力トレーニング』はプログラム選択として有効か?
筋力トレーニングに対する疑問
2020年に出たSystematic Reviewでは
Current data indicates that resistance training may be beneficial in supporting the recovery of stroke patients. However, the current evidence is insufficient for evidence-based rehabilitation.引用:Veldema J, Jansen P. Resistance training in stroke rehabilitation: systematic review and meta-analysis. Clin Rehabil. 2020 Sep;34(9):1173-1197.
論文の結論は、
現在のデータは、レジスタンストレーニングが脳卒中患者の回復をサポートするのに有益であることを示している。しかし、現在のエビデンスは、エビデンスに基づくリハビリテーションには”insufficient(不十分)”である。
というものでした。
フィジオライオン的にはショックな結論でした。
意味があると何となく思っていて『筋力トレーニング』を運動療法として処方していましたが、
現状では有益性はありそうであるが、エビデンスレベルは低いようです。
Systematic Reviewの内容を確認したところ、
結果としては、
『筋力トレーニング』は、
下肢筋力および下肢運動機能(FMA)においては
他の治療法より優れているようですが、
歩行能力、移動性・バランス・姿勢制御、痙性・筋緊張亢進においては
他の治療法と有意な差はないようです。
また考察では、
異質性が高く、効果に一貫性がないことが指摘されています。
つまり、
研究によって介入方法、対象者、評価されたパラメータがばらばらであり、その効果に一貫性がないことが示唆されます。
まとめ
- 脳卒中患者に対する『筋力トレーニング』プログラムは筋力増強への効果はあるが、機能アウトカムへの効果は不明であり、選択には再考が必要である。
ただ、現状のエビデンスレベルは把握しておく必要はあると感じました。
『筋力トレーニング』が有効であるというアイディアがあれば、